

皆さんにおすすめできるかについて触れます。

どんな本ですか?
今回紹介するのは、「日本人の英語」(マーク・ピーターセン著)よ。
後ほど紹介するけど、英語学習界隈では評判の本ね。

この本は英語学習界隈では有名なんだけど、科学的視点と定質的視点でレビューしていきますね。
結論だけ知りたい人は、ここからジャンプできるから見てくださいね。

書籍まとめ記事はこちら
それでは「名著『日本人の英語』マーク・ピーターセン著、レビュー」と題してレビューをします。
「日本人の英語」(マーク・ピーターセン著)の概要

まず著者はマーク・ピーターセン氏。
2021年現在、金沢星稜大学の人文学部教授である文学者/評論家ね。


この本は英語ネイティブの人がどういう考えや論理を持っていて、英語の表現になっているのかを説明する本。
本のカバーにはこんな文言があるわ。
「冷蔵庫に入れる」はput it in the freezerなのに「電子レンジに入れる」だとput it in my microwave oovenとなる。どういう論理や感覚がこの英語表現を支えているのか。著者が出会ってきた日本人の英語の問題点を糸口に、従来の文法理解から脱落しがちなポイントをユーモア溢れる例文で示しつつ、英語的発想の世界へ読者を誘う。
「日本人の英語」カバーより引用
そして本書「東大教師が新入生にすすめる本」にも掲載されているの。
つまりは、日本の最高学府である東大の教師がすすめるというお墨付きの本になるわ。


そうだね。
そして、内容はそこまで硬くなくユーモラス混じりで読みやすいと思うわ。
例えば不定冠詞のaの話。
エイコちゃんは、次の文を見てどう思うかな?

違和感はないですね。
裏庭でバーベキューしているイメージです♪
実はちょっとスプラッタな光景になるかな。
1匹の鶏・丸々を捌いて羽と血を飛び散らせながら食べるイメージになるかな、ネイティブの人にとっては。


もし鶏肉をイメージするならaを付けない形になるわね。
だからさきほどの文を訂正するならこう。
aが付けばその名詞は輪郭が定まるものが多く、aやtheが付かないとその名詞は輪郭が定まらないものになることが多いわね。
さて、そんなaなんだけど「aは名詞に付くアクセサリーではない」ってことを本書では述べているわ。

うんそう。
日本人の感覚だと、「車(car)があるなー。あっ、aをつけなきゃ」って感じで後から付け足す感じになりがちだけど著者いわく英語ネイティブの人の感覚は違う。
例えば「苺を食べた人」が英語ネイティブの場合、次のような頭の中になるわ。

こんな感じでaやthe、無冠詞が主役、そして名詞は後から付いてくる感じ。

だよねー、私も初めて読んだときは驚いたわ。
このようにネイティブがどういう考え方をしているか理解できれば、不定冠詞/定冠詞のルールを逐一覚えるよりもずっとやりやすくなるんじゃないかな。
そして、今回のような鶏肉や苺の話が20個あるのが本巻ってわけ。

買いたくなりました!!
そんな人にリンクを貼っておくわね。

そうそう「日本人の英語」には続巻もあるから気になる人は買ってみてね。
まとめて3冊紹介します。



ということで、本の中身が気になる人はぜひ買って読んでみてくださいね。
「日本人の英語」(マーク・ピーターセン著)レビュー

エビデンスレビュー

このレビューでは作者の主張に対しどれだけエビデンスが提示してあるかを見ていきます。
「日本人の英語」はほとんどが事実の列挙かと思われます。
したがってエビデンスの提示は本書ではありませんが、書かれていることの妥当性は極めて高いと考えられます。
定質レビュー

このレビューでは私自身の主観レビュー、または世間一般でどんな評判があるかを見ていきます。
この本は私の英語学習において新しい考えをもたらしてくれました。
さきほど登場したaの話もそうですが、英語ネイティブがどのような思考をしているのかが理解できたからです。
近年登場している英語ネイティブの思考を説明する本やYouTube動画はこの本のn番煎じだと私は思います。
また世間一般の評価ですが「日本人の英語」「続 日本人の英語」は岩波新書の大ベストセラーとなりました。
「目からウロコ」と評される丁寧な解説とわかりやすい表現方法で、多くの英語学習者から支持を得ているそうです。(※)
…ということで、私自身も素晴らしい本だと思いますし世間一般でも絶賛の評価を受けている本だと思います。
脚注 ※ 株式会社システムブレーン SBコンシェルサービス
「日本人の英語」(マーク・ピーターセン著)にある日本人の英語が可愛いとは?


残念ながら本書では悪い意味で可愛いが使われているわ。
その言葉は第5章にあるんだけど引用するとこんな感じ。
(中略)英語ネイティブ・スピーカーには発想できない,添削者にとって「可愛い」としか言いようがない間違いが,少なくともガイドブックを書く人にとっては,それだけ大きな存在となっているのであろう.
「日本人の英語」マーク・ピーターセン著 p39より引用

そうね、次のラジオの写真を見てもらえるかしら。
この銀色のアンテナの部分って縮めたり伸ばしたりできるものなの。
そして作者は、アンテナの伸ばし方にの英語の説明書(日本人が英訳したもの)にこんなものがあったことを語っているわ。

Drag out an antenna, pinching it between one’s finger.
「日本人の英語」マーク・ピーターセン著 p3より引用
さてエイコちゃんはどう思うかしら?

よく見る英語の説明書きとは随分違う印象です。
何が違うかまでは分かりませんが。
そうよね、私から見ると簡潔に書けていないと思うわ(※)。
※ 技術英語では3Cがあり、Correct…正確、Clear…明確、Concise…簡潔を意味します。その中の簡潔に該当します。
“an antenna”と”it”でアンテナを意味する言葉が2回登場している。
そして、指でつまむことは自明なのに”between one’s finger”があったり簡潔でないわね。
…ということて本書では次のように訂正していたわ。
Pull out the antenna.
「日本人の英語」マーク・ピーターセン著 p3より引用

でしょう?
でもね多くの日本人は最初のNot goodな翻訳をしてしまいがちだと言及しているの。
その理由は日本人と英語ネイティブで物事の考え方が違うからだって言っていたわ。

それは本書を読んでね。

「日本人の英語」(マーク・ピーターセン著)の評判

良い評判

この本が全てではないけれど有意義な内容です
言葉には、その言葉を使う人のもの捉え方が少なからず影響します。同じ日本語でも、目の前の出来事を否定的にとらえる表現もできれば、違う観点から前向きに表現することも出来ることがよくあります。言語が違うと、個々人のもの捉え方というより、言語そのものもの・表現のしかたや文法のなかに、それがあるということを教えてくれる本だと思います。この本自身は英語の文法書ではない、という前提ですが、日本語のものの捉え方や言葉の使い回しを持ったままで、日本語で考えて英語の単語に置き換える感覚ではなかなか気づけない事をたくさん投げ掛けてくれる良書だと思います。
たとえば、
これは林檎です。
を英語に訳せという問題で
This is apple. と書いたら×だと思いますが、もしこれが
人にジュースを差し出して、相手に「何のジュースですか?」と聞かれたときの答えとして
「林檎ですよ」なら、間違っていないかもしれません。多分これは、日本人の英語学習者にとっては難しいこと、習ってないことかも知れないけれど、
普段英語を話す人は「感覚」として
子供でも普通に身に付いていることなのかもしれない、と感じました。
そういう意識をもって英語の文法を学ぶことは有意義だと思います。
確かに、文法を一通り学ばないときづけない、文法の知識がなくてこの本だけではわからない、という面もあると思います。
でも、日本語感覚のままで英語に置き換えるだけでは、日本語感覚のない英語話者には通じない、
あるいは伝えたいこととは違うように伝わる可能性がある、ということを
日本語を学ぶ英語話者の視点から投げ掛けてくれている本だと思います。文法学んでからでは遅いのでは、というのが中高大学の十年で、こういったことを抜きに英語を暗記だと思って勉強してきた元受験生の一人としての感想です。
https://www.amazon.co.jp/日本人の英語-岩波新書-マーク・ピーターセン/product-reviews/4004300185/ref=cm_cr_dp_d_show_all_btm?ie=UTF8&reviewerType=all_reviews
日本の英語教育に残る名著
初めて読んだ時、冠詞の話から受けた衝撃は、今も鮮明に残っています。受動態や時制等、ネイティブの視線から日本語で書かれた本書。
おそらく、「自らの学びが深まる中で、おそらく何度もこの本を開くことになるんだろう」という漠然とした予感を感じさせてくれる、時代の考査に耐える名著だと考えます。
https://www.amazon.co.jp/日本人の英語-岩波新書-マーク・ピーターセン/product-reviews/4004300185/ref=cm_cr_dp_d_show_all_btm?ie=UTF8&reviewerType=all_reviews
こんな題名をつけるだけの本だけある
すごいタイトルの本。それだけの内容がある。1988年とずいぶん前の本だけど、いまだに多くの参考書から参考にされていて、気になっていた読んでみた。
まず新書のスタイルに驚いた。わずか196ページ。よって、分厚い参考書のように幅広い分野が網羅されているわけではない。
けれど、他のレビューで触れられているように、目からウロコのエッセンスが沢山。
さすが、このタイトルだえあるなと思った。2年たってみても、鮮明に印象に残ったところが沢山あった。自分は参考書の類は2回読んでてみて、自分にとっていらない部分や冗長なところは×印をして、
余程のことが無い限り3回目は読まないんだけど、本レビューを書こうとして久しぶりに手にとってみると、
こんなレビューを書いている時間があったらもう1回読んでみようと思った。それくらい速く一読できます。オススメ。
https://www.amazon.co.jp/日本人の英語-岩波新書-マーク・ピーターセン/product-reviews/4004300185/ref=cm_cr_dp_d_show_all_btm?ie=UTF8&reviewerType=all_reviews
悪い評判

内容はほぼ思っていたものでしたが、やはり演習的なものがあまりありません。次は、そういう本を買ってみよう!
https://www.amazon.co.jp/日本人の英語-岩波新書-マーク・ピーターセン/product-reviews/4004300185/ref=cm_cr_dp_d_show_all_btm?ie=UTF8&reviewerType=all_reviews
内容はほぼ思っていたものでしたが、やはり演習的なものがあまりありません。次は、そういう本を買ってみよう!
「日本人の英語」(マーク・ピーターセン著)の評価

◆おすすめ度
★★★★★★|★★|★★
(10点満点中の10点…英語学習者万人に強く薦めることができる書籍)
◆おすすめできるか
この本は強くおすすめします。
理由は3つあります。
理由1 英語ネイティブの考えが理解できる
英語ネイティブの考えが理解できます。
英語のもろもろのルール、それを暗記するって人も多いと思います。
しかし、ネイティブの考えが分かれば暗記に頼る量が減ることでしょう。
理由2 英語学習初級者〜上級者まで必要な内容
単語、文法の話は英語学習者の話によって何を学ぶべきか変わってきますが、
英語ネイティブの考え方は学習者のレベルによらず学ぶべきだと思います。
理由3 普遍的な内容
この本は1988年に初出版されてから今現在でも売れている本ですし、
東大教師という権威ある方々が推薦するほどの本になります。
それだけ普遍的で読者にとって役立つ内容であることがうかがい知れます。
◆読後の効果
私個人の感想になりますが、読後は暗記で対応していた英語のルールが感覚的に楽に理解できるようになりました。
◆本書の評判
Amazonの評価では星5つを付けているものが多数でした。
また、東大教師もすすめているので本書の内容は絶賛されていると思います。
◆本書の価格
2021年現在、紙の本で880円、Kindle版だと770円です。
多くの人にとってはお手頃な価格なので試しに買ってみるのもありではないでしょうか。
◆向いている方
・英語ネイティブの感覚と論理を身に着けたい方
・A6版文庫200ページ分を読む気力、時間がある方
◆向いていない方
・A6版文庫200ページ分を読む気力、時間がない方


まとめ

…ということで「日本人の英語」はとっても素晴らしい本です。
まだ読んだことがない人はぜひ読んでくださいね。
さてエイコちゃんはどうだったかしら?



夢中になって読んでいました!!

さて、「日本人の英語」は英語学習初級者〜上級者問わずにおすすめする本です。
Kindleでも出版されているので気になる人は電子書籍ですぐに読めますね。
それでは気になったらポチッとしましょうか。笑

メール相談受付中
ブログに対するご意見、
英語の勉強法についての相談、
気軽にしていただけたらと思います。
管理人のキャパシティーが超えない範囲で対応させていただきますね♪
(↓ メール相談は↓をクリック! ↓)
