

今回は・・・

今回は、「ジャパンタイムズ社説集」(北爪隆、北村一真著)です。

2022年12月22日に発売されたこの本。
この記事の執筆が2023年年初なのでブログとしてのレビューは最も早いものかもしれません。
この本に関しても科学的視点と定質的視点でレビューしていきます。
結論だけ知りたい人は、ここからジャンプできるから見てください。

書籍まとめ記事はこちら
それでは「『ジャパンタイムズ社説集』レビュー、難易度と勉強法は?」と題してレビューをします。
「ジャパンタイムズ社説集」の概要

まずは著者の紹介から。
著者は北爪隆氏、北村一真氏です。
北村氏は「英文解体新書」「英語の読み方」「ロゴフィリア」の著者としても有名ですね。
・慶應義塾大学大学院後期博士課程
・著書に「英文解体新書」「英文解体新書2」「英語の読み方」等




ロゴリフィアの記事はこちらから!
ということで、どんな本か触れていきますね。
どんな本か?


本書の冒頭にこんな言葉があったので紹介するわね。
まずは、本書『ジャパンタイムズ社説集』の特徴から説明しておこう。本書は数十年以上にわたって刊行されている伝統的なシリーズの最新版であり、2022年にジャパンタイムズ紙に掲載された社説(editorial)のうち、新型コロナウイルスやウクライナ戦争、安倍元首相暗殺事件など、特に注目度の高いトピックに関するものを選定して掲載したものだ。すべての英文記事に語注と日本語訳が付いていて、かつ、この2022年版からは重要箇所の構文や表現の解説も追加されているため、英語を読む訓練をしながら過去1年間の時事問題や話題のニュースを振り返ることができる構成になっている。
「ジャパンタイムズ社説集2022」北爪隆、北村一真著、iiiページから抜粋
という感じです。
社説という実際に使われている英文を使って英語を読む訓練をすることができる本になります。

本書の難易度は?

これについても冒頭に言葉があったので紹介します。
一方で、本格的な英字新聞の文章には違いないため、一定の英語の読解力が使用の際の前提になることは理解しておく必要がある。具体的に言うと、大学入試レベルの英語のリーディングが得意だった(得意な)人、資格試験ならTOEIC 700点以上で、実用英語検定の準1級以上の取得を考えている人向けだと言える。
「ジャパンタイムズ社説集2022」北爪隆、北村一真著、ivページから抜粋
・・・ということでCEFR-B1レベルの人からチャレンジしてみてもいいんじゃないでしょうか。
CEFRについての解説記事はこちらです!

うん、そうだと思う。
なお、本書では1万語レベル以上の単語が数多く登場するので、CEFR-C1以上の英語力がある人でも手応えがあると思うわ。
例えばこんな単語。






ということで、CEFR-B1以上の人なら色々得るものがあると思います。
「ジャパンタイムズ社説集」を使った勉強法

本書の構成

本書の構成は独特で次のような感じになっています。


うん、そうだと思う。
これは私の推測だけど、英文があって、すぐ隣のベージに英文法解説や和訳があったら、ついつい読者はそれを見てしまうかもしれない。
これだと読解力って身につかないわよね。
だから、読者の方で英文にチャレンジして、その後で英文法解説、和訳を見て答え合わせをする仕組みになっていると思うの。

ちなみにこの英文法解説のパートは北村氏による解説です。
「実はこういう英文法があったんだよ」ってあるんですけど、これが中々よいポイントを付いていると思います。
中〜上級者にありがちな、何となく読んで何となく理解した気になるってことを防ぐ効果があると思います。
北村氏の解説を見て「えっ、こんな文法だったの?」って感じたら、その読者は自分が読解ができていないことに気づくでしょう。
本書を使った勉強法


こういった学習本は著者が正しい使い方を想定して作っているので、大きなこだわりがない限り著者の言葉に従った方がいいでしょう。
さて本書では「中級」「中級〜上級」「上級」に分けて活用法を示しているのでそれに従いましょう。
活用法はこんな感じです。
精読の訓練に「中級」
「ジャパンタイムズ社説集2022」北爪隆、北村一真著、vページから抜粋
①じっくり読む→②理解があやしい箇所を訳す→③本の訳と比較
語彙力強化と速読、リスニング対策「中級〜上級」
「ジャパンタイムズ社説集2022」北爪隆、北村一真著、vページから抜粋
①語注を使って意識的に単語・表現を覚える→②音声に合わせて速読する
発進への応用「上級」
「ジャパンタイムズ社説集2022」北爪隆、北村一真著、viiページから抜粋
①英文を読んで理解する→②音声をお手本にして音読→③特に印象に残った箇所を暗唱&発話

「ジャパンタイムズ社説集」レビュー

なお、本書は英文記事の掲載がメインなのでエビデンスレビューはありません。
定質レビュー

良い点
試験用に加工された英文でなく実際に使われる英文を使ってリーディング力を高めることができることです。
試験用の英文では使用語彙が限定されたり、使用される英文法が限定されるものもあります。
しかし、本書ではCEFR-C1以上の語彙、文法に関しても挿入句、倒置文、長い主語名詞句等、さまざまな英文法が遠慮なく登場します。
この本を通じて練習したら実際使われる英文記事に挑むときのメンタルブロックが減っていくのではないでしょうか。
気になった点
語彙にレベル分けがあると嬉しいかもしれません。
北村氏著作の「ロゴフィリア」では「英検準1級レベル」「英検1級レベル」「英検1級レベル以上の超上級語」という3段階でレベルがありました。
これにより優先して覚えるべき語彙が把握しやすかったかと思います。
しかし本書ではCEFR-B1レベルからCEFR-C2レベルの語彙が混ざっていますが、レベル分けはありません。
読者としてはどれが優先して覚えるべきかを調べるのに一手間かかると思います。
「ジャパンタイムズ社説集」の評判

なお、本書は2023年1月現在でAmazonのレビューコメントは1件しかありませんが参考のために掲載します。
良い評判

新たに解説が加わり理解が深まる1冊
引用元 https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/RM5OM70XUOGMJ/ref=cm_cr_arp_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=4789018563
2022年版から、表紙のデザインが変わり、北村氏の解説が加わった。 本書を読むレベルに到達していないが、読まざるを得ないため読み始めた。 各記事に2箇所だけではあるが、北村氏の解説があり、構文がとるのが難しいところの理解が進んだ。 また、巻頭に北村氏による本書を使用した英語の学び方が記載されており、大変参考になる。 本書ではなく、Amazonに対して残念だったのは、Amazonで本書を購入したところ書籍が凹んでいたことだ。そのため、仕方なく書店で買い直した。Amazonで購入したものは返品します。
悪い評判

「ジャパンタイムズ社説集」の評価

◆おすすめ度
★★★★★★|★★|☆☆
(10点満点中の8点…英語学習者万人に薦めるほどではないが多くの箇所で参考になる箇所がある。)
◆おすすめできるか
CEFR-B1以上の英語力があり、高校までで習う文法を一通り習得された方。
◆読後の効果
実際に使われる英文に挑むことができ、かつ理解度チェックがあるのでリーディング力が鍛えられると思います。
自分は生の英文記事に挑む力があるのかを試したい人にこの本はマッチしていると思います。
◆本書の評判
2023年1月現在、Amazonの評価は1票しかありません。
ただ、今後は良い評価が多く入るのではないでしょうか。
◆本書の価格
紙の書籍で2,420円、Kindle版で2,299円です。
ちょっとお高めな参考書レベルの価格ですね。
ただ、英文読解を実践する場の力を付けたい人には良い買い物になるかもしれません。
◆向いている方
・CEFR-B1以上の英語力があり、高校までで習う文法を一通り習得された方。
◆向いていない方
・CEFR-B1の英語力を満たしていない方。
・高校までで習った英文法に自信がない方。
まとめ

英文読解を実践する場の力を付けたい人にはオススメできます。
よろしければ、リンクから購入をお願いしますね。

さてエイコちゃんはどんな印象を持ったかしら?


さて本ブログでは、このように英語関連書籍を紹介してきます。
もし気になる本があればこのブログ経由で買っていただけるとありがたいです。
それでは。

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