「大学入試 無敵の難単語PINNACLE 420」（山崎竜成、駒橋輝圭、萩澤大輝）です。
2023年10月20日に発売されたばかりの英単語学習本です。
この本に関しても科学的視点と定質的視点でレビューしていきます。
結論だけ知りたい人は、ここからジャンプできるから見てください。
書籍まとめ記事はこちら
それでは「レベルはどれほど？『大学入試 無敵の難単語PINNACLE 420』レビュー！」と題してレビューをします。
「大学入試 無敵の難単語PINNACLE 420」の概要
本書は難関大学入試向けの英単語学習本です。
大学入試の英語といえばCEFR-B1〜CEFR-B2レベルの内容を想像する方はいるかもしれませんが、そんな想像を上回るような難しい単語に絡む問題が出題されます。
例えばこんな感じです。
Veganism is a diet based on respect for the natural world, and all the creatures living in it. Vegans (pronounced vee-guns) eschew all foods and products derived from animals. In other words, they don’t eat mea, chicken, or fish.
1. attack 2. avoid 3. criticize 4. deplore
By the 1920s it was thought that no corner of the earth fit for human occupation had remained unexplored. New Guinea, the world’s second largest island, was no exception. The European missionaries, settlers, and administrators clung to its coastal lowlands, convinced that no one could live in the treacherous mountain range that ran in a solid line down the middle of the island.
a. distant b. icy c. dangerous d. massive
Virtually every epoch of human civilization includes references to flight. From the winged gods of ancient. Egypt, to the Greek legend of Icarus and a score of other myths, themes of flight occur again and again. There were undoubtedly sporadic attempts to achieve human flight, probably in imitation of birds. The first credible mention of such efforts appeared in Roger Bacon’s Secrets of Art and Nature, written in 1250, in which he referred to an “ornithopter” (a flying machine with wings) contrived by an acquaintance.
1. continuous 2. occasional 3. regular 4. frequent
問題によっては文脈から判断したり、消去法から考えることができるかもしれません。
しかし、必ずしもそれができるわけではありません。
また選択肢が全部難単語であることもあります。次です。
Tornadoes that hit last year were an absolute catastrophe.
① cascade ② calamity ③ catapult ④ category
このような難単語の問題に対応するため秘策は何なのか？
著者はこう延べています。
「こうした難単語を知っていること」
難単語を知っていれば文脈から推測したり、消去法をするストレスから解放されるからです。
本書は大学入試問題の難単語の問題に対応するための単語帳を提供するものです。
「難単語を知ることが大事なことは分かった。でも何を覚えればいいのか？」と感じる受験生の救いになるかもしれません。
なおこの本の著者の一人である山崎竜成氏は「知られざる英語の『素顔』」の著者でもあります。
良書ですので気になる方はこちらのリンクから辿ってください。
この記事です！
どんな単語が収録されている？
5つほどピックアップします。
リンカーンの奴隷解放宣言の英訳「the Emancipation Proclamation」はこの単語の派生になります。
X(Twitter)の言語設定が英語で不具合があった場合「Something went wrong, but don’t fret. …」と表示されますね。
pseudo-は「偽の」という意味の接頭語です。
この接頭語を使ったpseudoscience「疑似科学」は英文記事で見ることがあります。
心理学用語に「レジリエンス(resilience)」があります。
この単語の派生になります。
これも海外の大統領や首相の就任式がニュースになったときに頻繁に目にします。
形としては英検1級レベル扱いの単語ですが海外のニュース記事では頻繁に見かけるものが多いです。
そんな単語が多く収録してある印象でした。
「大学入試 無敵の難単語PINNACLE 420」のWeblioレベルヒストグラム
なおWeblioレベルについて簡単に説明すると、Weblioというオンライン英語辞典における英単語のレベル付けです。
レベル一覧は次になります。
下記だと、英検準1級に相当するにはレベル6から8ということになります。
：220点以上の単語
2:英検：準2級以上の単語学校レベル：高校1年以上の水準TOEIC® L&Rスコア
：350点以上の単語大学入試：センター試験対策レベル
3:英検：準2級以上の単語学校レベル：高校2年以上の水準TOEIC® L&Rスコア
：470点以上の単語大学入試：センター試験対策レベル
4:英検：2級以上の単語学校レベル：高校3年以上の水準TOEIC® L&Rスコア
：470点以上の単語大学入試：難関大対策レベル
5:英検：2級以上の単語学校レベル：大学以上の水準TOEIC® L&Rスコア
：600点以上の単語大学入試：難関大対策レベル
6:英検：準1級以上の単語学校レベル：大学以上の水準TOEIC® L&Rスコア
：730点以上の単語大学入試：最難関大対策レベル
7:英検：準1級以上の単語学校レベル：大学以上の水準TOEIC® L&Rスコア
：730点以上の単語大学入試：最難関大対策レベル
8:英検：準1級以上の単語学校レベル：大学以上の水準TOEIC® L&Rスコア
：860点以上の単語
9:英検：1級以上の単語学校レベル：大学院以上の水準TOEIC® L&Rスコア
：950点以上の単語
10:英検：1級以上の単語学校レベル：大学院以上の水準
11:英検：1級以上の単語
12:英検：1級以上の単語
13-30:
無印:
それではヒストグラムの結果です。
単語数：1,396 (熟語、イディオムを除く)
中央値：10
平均 ：10.41
分散 ：21.70
分かる人には分かるかもしれませんが「大学入試 無敵の難単語PINNACLE 420」の単語の平均的なレベルは英検1級レベルに相当します。
極めてレベルが高いですね。
本のタイトルにあるPINNACLEにあるとおりだと思います。
「大学入試 無敵の難単語PINNACLE 420」に近いレベルの単語帳は次の2冊です。
単語数：944
中央値：9
平均 ：10.25
分散 ：17.27
単語数：3,000
中央値：11
平均 ：10.70
分散 ：5.62
難関大学入試の英単語帳となっていますが、そのレベルは英検1級レベルに近いものとなっています。
このことを了承した上で購入をご検討ください。
「大学入試 無敵の難単語PINNACLE 420」レビュー
エビデンスレビュー
本書は英単語学習本につきエビデンスレビューの対象外です。
それでは、定質レビューにいきます。
定質レビュー
良い点1
最初に難関大学受験に必要な難単語を420単語に絞ったところです。
本書では読者が1日に30単語、14日で420単語を学習できる構成になっています。
420なら比較的短期間で覚えられる気がしますよね。
なお本書には関連単語を含めると1,400強ほどあります。
良い点2
音声が無料で付いてくるところです。
耳からも情報をインプットすることにより学習内容をより定着させることが出来ます。
良い点3
巻末に単語を理解したかの確認テストがあるところです。
練習テスト（もしくはアクティブ・リコール）は効果的な学習であることが科学的に証明されているので、この確認テストは理にかなっていると思います。
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気になった点
特にありません。
「大学入試 無敵の難単語PINNACLE 420」の評判
良い評判
最難関私立大の決定版
単語王、速読英単語上級編、ロゴフィリア等を凌駕する単語帳英検準1級や英検1級の語彙問題で出題される単語と少なからずは類似する部分(英検1級専用の単語帳の単熟語EXと重複が多い)もありますが、大学入試の最難関大レベルで確実に英文を読む・解くことに焦点がいった単語帳です。単語のタイトルの通り、420単語が見出し語となっていますが、day1で30語の見出し語がありましたが、そこに付随している関連語が58語ありました。また、見出しの語の例文の中で更に抑えておきたい単語も紹介されているため、420語どころか、day1で見出し語30、派生語58、合計約90語となり、day1-14まであるので単純計算ではありますが、1260語ほどは掲載されているがあります(最後までは確認していません)。
1つの単語に対して、解説等がついているため、現在の販売されている単語帳ではロゴフィリアと近いものとなりますが、この単語帳と他の単語帳で異なる点はdayごとにアウトプットの問題がついているところです。
語彙力に相当自信のある受験生はアウトプットをして必要な語彙をインプットしていくことをお勧めします
https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R14OW0F7U5YDQK/ref=cm_cr_dp_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=4757440693
悪い評判
「大学入試 無敵の難単語PINNACLE 420」の評価
◆おすすめ度
★★★★★★|★★|☆☆
(10点満点中の8点…英語学習者万人に薦めるほどではないが多くの箇所で参考になる箇所がある。)
◆おすすめできるか
英語力がCEFR-B2レベル以上あり、難関大学の英語試験に臨まれる方にはおすすめできます。
◆読後の効果
見出し単語には解説があり精緻化して覚えることができます。
また巻末の確認テストにより効率的に学習することができるでしょう。
◆本書の評判
2023年10月22日時点で多くのコメントはありません。
ただX(Twitter)での評判は良い印象でした。
◆本書の価格
紙版で2,200円、Kindle版で1,980円です。
英語の参考書としては標準的な価格でしょう。
◆向いている方
・英語力がCEFR-B2レベル以上あり、難関大学の英語試験に臨まれる方
◆向いていない方
・英語力がCEFR-B2レベルに満たない方
まとめ
最近の大学入試はこんなに難しくなっているんだなーっとこの本を通して実感しました。
本は構成、デザインが工夫されており効率よく学習できるようになっています。
もし難関大学に挑まれる方やお知り合いにそのような方がいるならばこの本はおすすめできると思います。
気になったら下記リンクからご購入ください。
さて本ブログでは、このように英語関連書籍を紹介してきます。
もし気になる本があればこのブログ経由で買っていただけるとありがたいです。
それでは。
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