英語で論理的に話すための知識その2【言語の恣意性】

logical-thinking-002r 科学思考
リン先生
こんにちは!英語上級者になりたい方のサポート役、リンです♪

今回も引き続き英語で論理的に話すための知識についてお話します。


前回の記事はこちらです!

logical-thinking-001r

英語で論理的に話すための知識【事実と意見を分ける】


他の回の記事はこちらです!

logical-thinking-004r

英語で論理的に話すための知識その4【誤謬を学ぼう】


エイコ
前回はとってもためになりました♪
今回はどんな話ですか?

今回はねコミュニケーションをする上でのギャップを少なくするための知識。


ソシュールの言語学に基づいたお話をさせていただくわ。

エイコ
何か、難しそうですね・・・!

まぁ、確かに学問の専門分野って突き詰めればどれも難しいんだけどね。


だけどできるだけ易しく伝えるわ。


だから安心してね。


それじゃあ、「英語で論理的に話すための知識その2【言語の恣意性】」と題して、お話させていただくわね。


今回の記事は次を参考にしています。

参考文献
toulmin
一般言語学講義 / フェルディナン・ド・ソシュール
Amazon 楽天


英語で論理的に話すための知識その2【言語の恣意性】・小テスト

リン先生
英語で論理的に話すための知識その2・小テスト です。

ということで、エイコちゃんには1問テストするわね。

エイコ
またですか・・・?

まあまあ。


前回も話したけど、一方向で相手から教えてもらうことって学習の定着率は低いの。


デールの円錐ね。

dales-cone-of-experience

だから、テストを受けるっていう実践はぜひやってもらいたいと思うの。


では、始めるわね。

小テスト・本番

リン先生
小テストの本番を始めるわよ。

問題は1問。


次の会話でコミュニケーションギャップが生まれた原因を答えてね。

エイコ
頑張ります!
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arbitrariness.002

数時間後・・・

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arbitrariness.005

VTR(?)は以上です。


コミュニケーションギャップの原因は分かったかしら?

小テスト・答え合わせ

リン先生
それでは、小テストの答え合わせをしますね。

エイコちゃん、さきほどの会話。


コミュニケーションギャップの原因は何だと思う?

エイコ
んー、オフィスにある時計が壊れていたとか・・・?
リン先生
・・・。
エイコ
リン先生、黙らないでくださいよ・・・!

ごめんなさい、エイコちゃん。


想定外の答えが返ってきたから・・・。

エイコ
ガーン・・・!

まぁまぁ、エイコちゃん。


そこまでショックを受けることはないと思うわ。


社会人の方でもこの問題が分からない方はいると思うから。

エイコ
はい・・・

それで、答えなんだけど。


「今日」という言葉に恣意性があり、二人で異なる解釈が生まれたため。


になるわね。

エイコ
恣意性?

そうよ、「恣意性」


言語には恣意性というものがあるの。


このことについて、次に解説するわね。

英語で論理的に話すための知識その2・言語の恣意性

リン先生
英語で論理的に話すための知識その2・言語の恣意性 の解説を始めます。
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言語の恣意性とは何か

リン先生
言語の恣意性とは何かについて話しますね。

さきほどのコミュニケーションギャップ。


「今日」という言葉に恣意性があり、二人で異なる解釈が生まれたため。


この言葉は覚えているかな、エイコちゃん?

エイコ
はい。
エイコ
でも、恣意性って何でしょうか?

そうね、分かりやすくするために1つ問題を出しましょう。


次の図でウサギは何匹いるかしら?

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エイコ
5匹です♪
ウサギもカピバラもハリネズミもかわいいー💓

うんうん。


日本人のエイコちゃんならそう答えると思うわ。

エイコ
日本人?

そう、日本人ならね。


だけど、イギリス人ならこう答えるんじゃないかしら。

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エイコ
この違いは何なのでしょうか?

そうね、こんな前提があるからと考えられるわ。


はい、図をどうぞ。

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エイコ
なるほどー

日本人はウサギといえば、ペットのウサギだろうと野生のウサギだろうと、どれもウサギと呼称する。


日本人にとって「ウサギ」が指すものは「ウサギ全般」。


イギリス人はペットのウサギをrabbit、野生のウサギをhareと呼称する。


イギリス人にとって「ウサギ」が指すものは「飼う用のウサギ」。


「ウサギ」という言葉ひとつとっても、それが何を指すのかは言葉を発する人によって変わる。


これを抽象化すると・・・


「言葉の呼称」と「その言葉が指すもの」は人によって恣意的に変わる、これを言語の恣意性って呼ぶの。


恣意性とは「言葉の呼称」と「その言葉が指すもの」に必然的な結びつきが無いっていう意味。


スイスの言語学者、フレデナント・ソシュールの言葉ね。

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エイコ
でも・・・

でも、どうしたの・・・?

エイコ
どうして、日本とイギリスでウサギに関する「言葉の呼称」と「言葉が指すもの」が分かれちゃっているんでしょうか?

そこに暮らす人たちの文化、生活、何が大事か、何を意識しているか等によって変わってくるからじゃないかしら。


例えば、エイコちゃんにとって日常生活でウサギを意識することってどれくらいあるかな?

エイコ
いやーほとんどないですね〜。
エイコ
小学校のとき飼育小屋でウサギの世話をしたくらいです。

うんうん、そうだよね。


おそらく多くの日本人にとってウサギはそこまで意識しないもの。


だから、ウサギをペット用かそうでないかを示す言葉が出てこない。


だけど、イギリス人にとってウサギは日常生活に入り込んでくるほどの存在。


ビアトリクス・ポターの「ピーター・ラビット」は世界的に有名でしょ。

エイコ
はい、私も知っています♪

そして、イギリス人が散歩をすればウサギやウサギ穴を見かけるほどウサギは多い。


イギリスはウサギ肉の文化もあるしペットとして飼うこともある。


だから、ウサギがペット用かそうでないかを区別する必要がある。


推論にはなっちゃうけど、イギリス人にとってそのような背景があるからrabbit、hareが分かれたんじゃないかしら。

エイコ
なるほどー

それじゃあ、次の問題。


クイズっぽくなっちゃうけどね。


次の図で蝶は何匹いるでしょうか?

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エイコ
これは3匹ですねー

うん、そうだよね。


でもフランス人ならこう答えるんじゃないかしら。

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エイコ
初耳です!これは面白いです、もっとないですか?

じゃあ、あと1問だけ。


虹は何色でしょうか?

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エイコ
7色です♪

日本人ならそう答えるよね。


だけど、他の国だと・・・

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このように「虹」が何を指すかも国によってバラバラ。


これで分かったんじゃないかしら。


一つ言葉があるとして、それが何を指すかは人によって異なる。


言語には恣意性があるってことを。

言語の恣意性の知識を踏まえて気をつけること

リン先生
言語の恣意性の知識を踏まえて気をつけることについて話しますね。
エイコ
「イギリス旅行ではウサギ穴につまづかないよう気をつけよう」ですか?
リン先生
・・・。
エイコ
リン先生、黙らないでくださいよ・・・!

ごめんなさい、エイコちゃん。


想定外の答えが返ってきたから・・・。

エイコ
ガーン・・・!

まぁまぁ、エイコちゃん。


エイコちゃんなら先程の話、言語の恣意性については理解できたんじゃないかしら。

エイコ
はい!

それを踏まえると、最初の男女の会話であったコミュニケーションギャップ。


それの原因が見えてくるんじゃない?

エイコ
そうですねー、
「今日」という言葉が男の人と女の人で解釈が分かれたんじゃないかと思います。
エイコ
男の人にとって「今日」は夕方くらいの早めの時間
女の人にとって「今日」は夜中近くの遅い時間

これが原因じゃないでしょうか?

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素晴らしいわ!


じゃあ、もう一つ質問。


このようなコミュニケーションギャップを防ぐために、さきほどの男女は何ができたかな?

エイコ
そうですねー、
「今日」という言葉が何を指すのか「言う側」「聞く側」両方が綿密にすり合わせをすれば良かったのかと思います。
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素晴らしいわ!


「言語の恣意性の知識を踏まえて気をつけること」についてエイコちゃんはもう理解しているんじゃないかしら。


私から言うまでもなかったわね。

エイコ
どやっ

言語の恣意性がもたらすであろうコミュニケーションギャップ。


このギャップは、違う国の人同士でも生じるし、同じ国の人同士でも生じる。


それを踏まえて綿密にすり合わせてギャップをなくしていきたいわね。

まとめ

リン先生
以上が「英語で論理的に話すための知識その2【言語の恣意性】」のお話でした〜。
エイコ
またまた、ためになりました!

よかったわ。


英語を勉強するだけでは気づきにくい今回の知識。


英語話者とコミュニケーションするだけでなく、あらゆる人とのそれで必要になってくると思います。


そのときに今回の知識が役に立てば幸いです。


「論理的に英語を話すための知識」


まだまだ伝えるべきことがあるので、別の機会に話をさせていただけたらと思います。


それでは。

リン先生
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