

全国通訳案内士は報酬を得て通訳案内をすることを生業とする職業です。
語学系の唯一の国家資格です。
2022年8月〜12月に受験して、2023年に合格が判明したので記事にしました。
私自身も驚きなのですが、1回で合格できました。
#Rins通訳案内士
— リン@英語ラボ (@eiko_eigo) February 8, 2023
転がる私、私に朝が降る🌅 pic.twitter.com/X8C3SLGmwf
- 英語、日本の地理/歴史/観光が好きな人
- 訪日した外国人をガイドしたい方
にはおすすめできる試験かと思います。
本試験の難易度、そして私自身が勉強を通じて感じた対策について述べさせていただきます。
私自身の経験…の1例のみということでエビデンスの質としては決して高くはありませんが参考程度に見ていただけたらと思います。
エビデンスに関する記事はこちら!
それでは、「全国通訳案内士試験の難易度と対策についてお伝えします!」と題してお伝えします。
全国通訳案内士試験の難易度

「資格の取り方」というサイトの「国家資格 – 資格難易度ランキング」というランキングがあります。
難易度は「超簡単」「簡単」「普通」「難関」「超難関」5段階あるうちの上から2番目「難関」になります。
「気象予報士」や「中小企業診断士」に近い難易度になるでしょう。
そして、2018年度〜2022年度の最終合格率は8.5〜16.4%でした。
私のTwitterのフォロワーさんでも英語力がCEFR-B2やC1状態でスタートして、平均して2回目の挑戦で合格という方が多かった印象でした。
CEFRに関する記事はこちら!
一定の英語力があっても筆記で落とされたり面接で落とされたりと難しいですね・・・。
以上を踏まえると、決して簡単な試験ではないことが理解できるかと思います。
全国通訳案内士試験の勉強開始時の学力

次表のとおりです。
科目 | 私の学力 |
---|---|
英語 | 英検1級合格後、スピーキング以外の4技能については継続して勉強。 スピーキングについては1年以上ブランクあり。 |
日本地理 | 中学卒業レベル |
日本歴史 | 中学卒業レベル。ただし、戦国時代や幕末に関する小説が好き。 |
産業、経済、政治及び文化に関する一般常識 | なし |
通訳案内の実務 | なし |
英語だけはアドバンテージがありましたが、他の科目に関しては知識はありませんでした。
筆記試験は5科目ある中で「英語」だけ免除で、4科目受験することになりました。
全国通訳案内士試験の合格までにかけた時間

筆記試験は8月にありますが、前年の10月から勉強を開始しました。
毎日3時間 × 30日 × 10ヶ月(10月〜7月) なので筆記試験に対しては900時間の勉強をしたと思います。
面接試験は12月にありますが、筆記試験が終わった9月から勉強を開始しました。
毎日2時間 × 30日 × 4ヶ月(8月〜11月) なので面接試験に対しては240時間の勉強をしたと思います。
全国通訳案内士試験のキーツール

キーツールはAnkiです。
Ankiを使い自分自身にテストを課し、知識の定着を図りました。
勉強をして陥りがちなのが「流暢性の幻想」なので、参考書を読んで理解した気になることを防ぎました。
「流暢性の幻想」については、この記事で詳しく説明しています!
全国通訳案内士試験対策で購入した参考書

役に立った参考書

歴史
歴史の1冊目はこれです。
高校で日本史を履修していない人には丁度いい内容です。
ただし、本番の試験ではもう少し難易度が高いので他の日本史Bの参考書で補足するとよいかと思います。

2冊目はマンガです。
歴史は多少は暗記は必要ですが、それ以上に歴史の流れを覚えたり事柄の関係性を掴むことが大事だと思います。
その意味でこのマンガは役に立ちました。

地理
地理のメインはこの1冊です。
ただこれだけだと不足するかもしれないので、各都道府県の観光YouTube動画を見て補完しました。

通訳案内の実務
実務はこの1冊をメインに対応しました。
本番の試験では法関係の問いで受験者をふるいにかけていると思われるので、しっかり覚えましょう。

産業、経済、政治及び文化に関する一般常識
2022年度の本番の試験で、20問中8問は「観光白書」からの出題だったと思います。
インバウンドに関わる数値は「Beforeコロナ」も「Afterコロナ」も覚えておくとよいでしょう。

二次口述試験
この2冊がなければ二次口述試験は受からなかったと私は思いました。
PEP英語学校の過去問詳解です。
過去問が分かるだけでなく、全国通訳案内士のマインドセットも分かるのでこの本に行き着くかどうかが合格の分水嶺になるかと・・・。

Amazon 紙書籍

Amazon 紙書籍
その他
その他の1冊目は一問一答を2270問収録した問題集です。
「地理」「歴史」「一般常識」「実務」の4科目の問題があります。
問題を解くというのは記憶の定着に効果があるので、よろしければ検討ください。

2冊目は直前対策問題集です。
本書では事柄のまとめ方が秀逸であり、その理解促進に役立ちました。

3冊目は「超速!日本文化史の流れ」です。
文化史は「歴史」「地理」「一般常識」に絡んでくるので知っておくとよいでしょう。

あまり役に立たなかった参考書

産業、経済、政治及び文化に関する一般常識
2016年以前の形式であればこの参考書は役に立ったかもしれません。
ただし、直近5年間(2018年〜2022年)の出題形式は、観光白書や最近のニュース、世界遺産、スポーツイベント等からの出題だったので、あまりマッチしていなかったと思います。

二次口述試験
2023年時点で二次口述試験の構成は「プレゼン」「逐次翻訳」「実務質疑」です。
本書は形式が古く、「実務質疑」が収録されておらず、「プレゼン」「逐次翻訳」のサンプル問題が数問のみの収録であり二次口述試験に役立つ度合いは低いと思います。

「富士山」や「清水寺」の著名な観光名所100箇所を英語で説明した参考書です。
プレゼンに登場するかもしれませんが、「プレゼン」に登場するお題は観光地だけでなく「日本の文化」「日本の歴史」等の割合が多く、この参考書だけでプレゼン対策は厳しいと思います。
また、英文が立派すぎるので真似しても受験者の口から自然に出てくるのかあやしいかもしれません。

二次口述試験対策

あくまで「私はこうやりました」の話であり、再現性が高い話ではないことは了承ください。
まずはどのような雰囲気で回答すればいいのかを次の動画を見て確認しました。
これはPEP英語学校の動画です。
これを踏まえた上で5年分の過去問をAnkiに投入して上記の動画レベルでペラペラ言えるようになるまで練習しました。
ペラペラ言えているかは毎回録音して確認しました。
(※ Ankiデッキは共有してあるので、気になる方はダウンロードしてみてください。)

2次試験に特化したスクールのコースは受講していません。
その理由はスクールは実力に対するフィードバックを与えてくれる実力を与えてくれるわけではないからです。
(とはいえ、スクールは自分自身の課題を教えてくれるのでご自身のお金と相談するとよいかもしれません)
ただ英会話における反射神経を取り戻す必要はあったのでDMM英会話を3ヶ月受講してリハビリしました。
以上が2次試験対策に行ったことです。
今後細かな話は記事に追加していきます。
全国通訳案内士試験合格にかかった費用

まず、前述のテキスト代金が4万円強でした。
そして、英会話にブランクがあったので口述試験の3ヶ月前からDMM英会話を3ヶ月受講しました。
DMM英会話料金が、6,480円×3ヶ月なので19,440円でした。
これだけになりますので、テキスト代金 + DMM英会話料金を合わせて6万円強が合格までにかかった費用になります。
おそらくですが、受験生の中ではかかった費用は少ない方かもしれません。
まとめ

2018年以降は筆記試験は難問奇問は排除され対策しやすくなったかと思います。
ですので、正しい方向性で十分な量の努力をすれば突破はできるのではないかと思います。
もしこの情報が受験される方の役に立てば幸いです。

メール相談受付中
ブログに対するご意見、
英語の勉強法についての相談、
気軽にしていただけたらと思います。
管理人のキャパシティーが超えない範囲で対応させていただきますね♪
(↓ メール相談は↓をクリック! ↓)
