
今回は英語で論理的に話すための知識についてお話します。


分かったわエイコちゃん。
論理的に話すために考えなければならないことは、色々あるの。
色々あることをいっぺんに話すのは大変だから、そのうちの一つについて今回はお話するわ。
「英語で論理的に話すための知識」と題して、
今回は「事実と意見」についてお話させていただくわね。
「英語で論理的に話すための知識」の他の記事はこちらです。
今回の記事は次を参考にしています。



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英語で論理的に話すための知識・小テスト


うん、そう。
一方向で相手から教えてもらうことって学習の定着率は低いの。
デールの円錐っていう説明があるんだけどこんな感じ。

だから、テストを受けるっていう実践はぜひやってもらいたいと思うの。
では、始めるわね。
小テスト・本番

問題は5問あります。
次の文が「事実」か「意見」かで答えてね。

さあ、それぞれ「事実」か「意見」か分かったかしら?
小テスト・答え合わせ


答えは「事実」「意見」「事実」「意見」「事実」です♪

見事に真逆になっちゃったわね・・・。

まぁまぁ、エイコちゃん。
あくまで理解度のテストだからそこまで落ち込まないでね。
それでは、これから「事実」と「意見」について解説するわね。

英語で論理的に話すための知識・事実と意見



まぁまぁ、エイコちゃん。
そう落ち込むこともないわよ。
今からの解説を聞いてできるようになればいいから。
でも確認のために聞いておきたいわね。
さっきのテストの第1問、これね。
これをエイコちゃんは「事実」と思った理由を聞かせてくれるかな?

なるほど・・・。
エイコちゃんは「事実」とは何か。
そして、「意見」とは何か。
これらの定義を把握していないかもしれないわね。
ってことで解説していきます。
事実とは何か? を。
事実とは何か

それは、この図のとおりとなるわ。
はい、どん。

別の言い方だと、科学で証明できるのが「事実」とも言えるわね。
例えば、「太郎さんはTOEIC L&Rで700を取った」は事実。
これは「アビメ(Ability Measured)」やWebでのスコア閲覧で真偽を客観的に確認できるから。
だけど、
これは「事実」とは言えないわね。
これは「意見」。
引き続き「意見」とは何かについて説明するわね。
意見とは何か

それは、この図のとおりとなるわ。
はい、どん。

だから、さっきの
なんだけど、
「TOEIC L&Rで700取ること」が「すごい」か「そうでない」かの人による評価が入っているよね。
だから、これは意見になるの。
自然法則、科学、人間が関わった事件の記述、これらが示すことができるのは「事実」のみ。
そこから、「すごい/すごくない」「べき/べきでない」等の評価が発生すると「意見」になる。

それで、「事実」「意見」の定義をふまえてなんだけど。
英語で論理的に話す上では気をつけてもらいたいことがあるの。
それは「ヒュームのギロチン」に関わるもの。

なんかおっかないイメージですね・・・!
まぁまぁ。
それについて次話すわね。
英語で論理的に話すための知識・ヒュームのギロチン

ヒュームのギロチンの説明


ヒュームのギロチン。
それは、「事実言及」を積み重ねても「意見言及」を推論によって導けないってこと。


そうね、次の図を見れば分かるんじゃないかしら。

・人間は死ぬ
・太郎は人間だ
という事実言及。
これを積み重ねると、「太郎は死ぬ」っていう事実言及ができる。
このように事実言及を組み合わせると新しい事実言及ができるの。
だけどね、

事実言及をいくら重ねても、意見言及を導くことができないの。


なんかできそうな気がしますけど・・・!
そう?
それならエイコちゃんに1つ問題を出すわ。
次を導けるかしら?
「人々は外出を控えるべきである」という意見言及を導いてください。

だから「5,000名の感染者は危ないから、人々は外出を控えるべき」が導けると思います♪
この「危ない」っていう言葉。
事実言及でなくて意見言及だよね?
私は事実言及から導いてって言ったんだけど。


今ので、実感できたんじゃないかしら。
事実言及から意見言及は導けない。
まるでギロチンで分断されたかのように。
このことを、ヒュームのギロチンって言うの。


人の主観、常識、道徳、倫理じゃないかしら。
事実言及から推論によって意見言及を導くことはできない。
だけど、人の主観、常識、道徳、倫理によって事実言及から恣意的に意見言及が発生する。
例えば、「TOEIC700取得」という事実。
これは、英語初学者だったら主観によって「すごい」という意見言及が発生するかもしれない。
英語熟練者だったら「すごくはない」という意見言及が発生するかもしれない。
つまりはそういうこと。

次にヒュームのギロチンの知識を踏まえて気をつけることを話すわね。
ヒュームのギロチンの知識を踏まえて気をつけること

次になるかしら。
・事実の問題は解決しやすい
・意見の問題は解決が難しいこともある
1つ目、事実と意見を混同しない。
理論的には事実と意見は別のもの。
これを混同しちゃだめね。
例えば「都内のコロナウィルス感染者が500人以上になったら人々は外出を控えるべき」という意見言及があるとする。
この意見言及に対して、「500人以上で外出を控えるべきの意見にいたる事実証拠を出しなさい」は無理なこと。
事実言及から推論で意見言及はできないからね。
2つ目、事実の問題は解決しやすい。
例えばパソコンの不具合探求が分かりやすいわね。
電源ボタンを押してもパソコンが起動しない場合、
・OSに問題があるのか
・ハードディスクに問題があるのか
・電源に問題があるのか
でも、調査をしてその不具合原因の事実が分かったら問題は解決するわよね。
事実の問題って主観等(主観、常識、道徳、倫理)を使わず論理的に真偽を決めることができるから結論が出て解決しやすいのよ。
3つ目、意見の問題は解決が難しいこともある。
さきほど、事実言及から恣意的に意見言及が生まれるという話をしたと思うけど、これが厄介になることがある。
人の主観等(主観、常識、道徳、倫理)の数だけ意見言及が生まれて、その意見言及はどれが正しいかを論理的に決めることはできないの。
「家で犬を飼うべき」
「家で猫を飼うべき」
どちらが正しいかなんて決めきれないでしょ。
Aさんは犬好きで「家で犬を飼うべき」って言うでしょうし、
Bさんは猫好きで「家で猫を飼うべき」って言うでしょう。
犬猫の問題ならまだいいでしょうけど、世界で起きているcontroversialなトピックってシリアス。
まさに意見の問題ね。
「アファーマティブ・アクションはするべき/べきでない」
「死刑制度は廃止すべき/べきでない」
英検®準1級、1級のエッセイ、面接問題にでるような内容ね。
でも大事なことは解決は難しいけど、自分なりにどうあるべきか意見は持っておくことね。

まとめ


よかったわ。
英語ネイティブの方々がいる文化圏。
論理的に話すことが求められる傾向にあると思います。
そのときに今回の知識が役に立てば幸いです。
「論理的に英語を話すための知識」
これは1回では伝えきれない内容なので、別の機会にまた違う話をさせていただけたらと思います。
それでは。

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